五○円玉の真ん中の空洞はマンションのモラルだ

日本中に多くのマンション問題があることの証しである。ついでに私の日常業務は新聞を出すことなので、一週間で二万字の記事を書く。二万字を記事にするのには、その前に四万字は必要だ。さらにセミナーの合間に必ず取材をする。セミナーが終わったら必ず質問を受けることにしている。全国どのセミナーに出ても必ず出る質問がある。マンション住人の管理費、積立金、駐車場料金の滞納問題である。滞納者のほとんどが時代の背景を言い訳にする。時代に敗北した人の言い訳は聞いていて寂しい。マンション住人は、我がマンションにこの寂しい人がいることに同情する。それでこの時代に負けた人を許すなような時代だから仕方ないかと許す気持ちも生まれてくる。住人のこの気持ちが滞納者を増やす。へたな同情と気軽な優しさがマンション運営を苦しくさせるのである。まず、マンション住人は何千万、何億円のお金を使ってマンションを購入した大人である。その大人には時代を見る目はあるはずだ。このような時代だから、集合住宅のマンションでは何人かは滞納者が出ることも予測できるはずである。予測できるから許したりわかったりしてしまう場合もあるが、その油断が滞納者を作る。我がマンションからは一人も滞納者を出さないと決意することが役員には大切である。マンション住人は一区分所有者として全員対等である。対等である証しとして暗黙の了解を命がけで大切にしなくてはならない。管理費、積立金、駐車場料金を滞納しない、管理組合に迷惑をかけない、といった常識、モラルは五○円玉の真ん中の空洞に相当する。空洞の大きさ、形が違うものが出回ると経済は混乱する。マンション住人が常識、モラルを守らないと、マンションも混乱する。モラル、常識が守れなければマンション住人にはなれないのだ。だからマンションの役員は滞納者を出さないという目標を立てて、管理規約改正をするべきである。管理規約の中で滞納問題を大きく取り扱う。各住人に告げる。管理費、積立金、駐車場料金を滞納するものは、家庭において生活費を入れないぐうたら亭主と同じである。生活費を入れないぐうたら亭主は離婚を言い渡されるのである。それと同じで管理費、積立金、駐車場料金を滞納した場合は厳しく対処する。